URまちとくらしのミュージアムへ

先日、ずっと行きたかった“URまちとくらしのミュージアム”へ行ってきました。旧赤羽台団地のスターハウス3棟と板状住宅を残した場所に新たに建てられています。

写真は蓮根団地の復元住戸のダイニングキッチン。 ダイニングキッチンをはじめて取り入れた間取りです。写真では見たことがありましたが、実物大の空間に入るのははじめてで、とても感激しました! 

ダイニングキッチンは「食寝分離」といって、食べる部屋と寝る部屋をわけることから生まれました。衛生面の配慮や家事の合理化が図られています。 建築・住宅計画の研究者である西山卯三先生、女性の立場から住宅計画に革新をもたらした濱口ミホ先生のお考えが結実したかたちです。欧米のくらしのスタイルをお手本にしてもいます。

竣工当時はまだ冷蔵庫がなかった時代だったそうで、戸棚の扉には細長い穴が開いていて網がはってあり、通気がよくなるように設計されていました。流しとガスコンロを置くカウンターの天板は御影石。いす式で食事をすることを促すためにダイニングテーブルもついていたそうですが、引越しをする人が持って行ってしまうこともあったそうで、いつの日からかカギがついて持ち出せないようになったとのお話もありました(笑)。

ミュージアムには、他にも代官山同潤会アパートの単身世帯や家族向け世帯の住戸、晴海高層アパートの住戸(前川國男氏設計・監理)、阿佐ヶ谷団地の2階建て住宅の復元がありました。また、同潤会をはじめとした住宅団地の歴史、図面、模型、写真、実物大の設備や備品類の展示などなど、とても充実した内容となっていました。各団地の住まい手やくらしの様子についてのエピソードのお話しもまた楽しい!

住まいや暮らしをデザインする仕事をしている身であり、かつ団地オタクの身でもある私にとっては嬉しい限り♡

これからのまちやくらしの様子、災害復興事業の様子などをプロジェクションマッピングやサイネージなどで見ることもでき、全部を見るには1時間半のツアーでは時間が足りませんでした。また行きたいと思います。

見学は予約制のツアー形式で、URまちとくらしのミュージアムのホームページから日時指定で申し込みをすることができます。
お時間をつくって出かける価値は大いにあります。是非に♡